スタートアップの顧客獲得に効果的だった方法ランキング

スタートアップにとって、最初の顧客の獲得は「ゼロからの挑戦」。サービスやプロダクトがまだ知られていない段階で、どうやって売上につなげるのか突破口を見つけるのは簡単ではありません。

今回は、海外の複数回答可のアンケート調査で明らかになった、スタートアップで「最も効果的だった初期の顧客獲得手法」をランキング形式でご紹介します。

【第1位】Personal Network(知人・友人・元同僚)

スタートアップの初期顧客獲得で圧倒的に効果があるのが、自分自身の人脈です。創業者自身の知人、同僚、前職のつながり、SNS上で信頼関係がある人などが最初の「試してくれる顧客」となり、貴重なフィードバックを提供してくれます。

ポイント

  • コールドリードよりも信頼関係が前提にある
  • フィードバックが率直で改善に直結する
  • 最初の口コミにつながりやすい

【第2位】Direct Outreach(メール・DM・電話などの直接連絡)

ターゲット顧客に対して、メールやSNSのDM、あるいは電話などを通じて「直接営業」する方法です。リサーチの手間はかかりますが、ピンポイントでニーズがある層に刺さることも。売上につながるような知り合いがいない場合は最も有効な手段と考えられます。

成功のコツ

  • 相手の課題に寄り添ったメッセージを送る
  • 1通ずつパーソナライズする(テンプレ感NG)
  • 断られても分析してPDCAを回す

【第3位】口コミ

良いサービスや体験は自然に人から人へ広がっていきます。とくに初期のユーザーが満足してくれると、自発的に紹介してくれることがあります。口コミで広がるような良い商品を目指しましょう。

活用法

  • 紹介特典のインセンティブ制度を設ける
  • ユーザーの声(レビュー)を公開して信頼を拡大
  • SNSで自然に語られるストーリーを意識する

【第4位】戦略的提携

他社との提携や、すでに顧客を持っているプレイヤーと組むことで、自社だけではリーチできない顧客層にアプローチできます。しかし有料であり、スタートアップにとっては不公平な関係になりがちで、必要以上に費用を取られないよう注意が必要です。

  • 既存企業との共同キャンペーン
  • ツール同士の連携によるクロスプロモーション
  • 業界イベントやウェビナーの共催

【第5位】広告

リスティング広告やSNS広告などの有料広告も、ターゲットを絞れば短期間で成果を出せる手段です。ただし、スタートアップ初期ではコストと効果のバランスに注意が必要です。

メリット・デメリット

  • 即効性あり/予算が限られると継続しにくい
  • テストと改善が前提(CTRやCPAの最適化がカギ)

【第6位】SNS運用

Twitter、Instagramなどで日常的に情報発信を行い、フォロワーとの関係性を築いていく方法です。信頼性のある投稿が認知やブランディングにつながります。

ポイント

  • 創業者自身が顔を出して発信すると効果的
  • 顧客事例・開発の裏側・失敗談などリアルな話が好まれる

【第7位】プレスリリースやメディア掲載

プロダクトローンチや資金調達のタイミングでメディアに取り上げられることで、大きな信頼性と拡散力を得られます。ただし「プレスだけで売れる」ことは少なく、他の手段との組み合わせが重要です。

活用方法

  • PR TIMESなどの配信サービスを利用
  • タイミングは「話題性」があるときに絞る
  • メディア担当者との関係構築がカギ

ブログ・記事・ホワイトペーパー

中長期的な顧客獲得のためには、役立つ情報コンテンツの発信が効果的です。特にB2Bでは、業界知識やノウハウをコンテンツとして提供することで、見込み顧客の信頼を得ることができます。

成功のコツ

  • 課題解決型コンテンツを提供
  • CTA(問い合わせ・資料請求)を明確に
  • SNS・ニュースレターと連動して拡散

【第9位】SEO(検索エンジン最適化)

SEOは時間はかかるものの、うまく育てば継続的にリードを獲得できる資産になります。コンテンツとの併用でより効果が出やすくなります。

取り組むべきこと

  • ユーザーの検索意図を理解した記事作成
  • ページ構成や内部リンクの最適化
  • キーワード分析と競合調査

【第10位】インフルエンサー活用

インフルエンサーに自社サービスを紹介してもらう手法です。ただし初期段階では費用対効果や信頼性にバラつきがあるため、慎重な選定と契約が必要です。宣伝効果のあるようなインフルエンサーには多くの場合スタートアップは全く相手にされないです。

注意点

  • フォロワー数より「エンゲージメント率」を重視
  • ターゲットとの親和性があるかどうかを確認

まとめ:最初の顧客獲得は「地道な信頼構築」から

スタートアップ初期は、派手なマーケティングよりも「信頼できる人への価値提供」が最も効果的。身近なネットワークから始めて、小さく成功しながらスケーラブルな手段へと進化させていくのが王道です。

まずは、自分の強みやつながりを見直し、できることから1つずつ実行してみましょう。

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